ほんとうのことを言うと、今週は仕事の量をセーブしてのんびりしようと思っていたんだけれど、どうしてもと言われたら断るわけにもいかず、結局いつもどおり。なんなら、月曜日をゆるっと過ごしたぶん、火曜と水曜にしわ寄せがきて、いつもよりパワーとスピードを上げてがんばるはめになった。なんてこったい。普段のわたしなら、一気にやる気を失って締め切りギリギリを狙う感じになるのだけど、きのうはどうしてもトートバッグを作りたくて、びっくりするくらいまじめに、丁寧に(雑にやると後が大変)仕事の山を片づけていき、お昼すぎにはすべてを書き終えた。どうやら、やりたいことのためならどうにかこうにかがんばれる性質を持っているらしい。
ごはんを食べたあと、少し休憩をしてトートバッグ作りに取りかかる。まずは裁断。まち針をうつと厚みで布がたわむので、型紙を文鎮でおさえてカットしていく。薄い布とは違う重めの音が、ザクッザクッと響く。切り終えたら、次はアイロンだ。全体のシワをとって、縫い代に折り目をつける。持ち手の内側に接着芯をはり、しっかりアイロンをかけながら折りたたんでいく。すべての準備が終わったら、いよいよミシンの出番。厚地用の針にかえて、厚地用の糸をセットする。試作のときに考えた手順でひとつひとつ組み立てていく。やはり帆布は分厚くてかたいから、今までとは勝手が違うな。布をもっていかれないようにキープするにも力がいる。なんとか完成したときには、5時のチャイムが鳴りはじめていた。
ずっと欲しかった焦茶と生成りのトートバッグ。使い込んでいくうちに、18年くらい前に買ったお気に入りみたいになっていくといいな。

